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論文

Cesium adsorption/desorption behavior of clay minerals considering actual contamination conditions in Fukushima

向井 広樹*; 廣瀬 農*; 甕 聡子*; 菊池 亮佑*; 田野井 慶太朗*; 中西 友子*; 矢板 毅; 小暮 敏博*

Scientific Reports (Internet), 6, p.21543_1 - 21543_7, 2016/02

 被引用回数:136 パーセンタイル:96.59(Multidisciplinary Sciences)

Cesium adsorption/desorption experiments for various clay minerals, considering actual contamination conditions in Fukushima, were conducted using the $$^{137}$$Cs radioisotope and an autoradiography using imaging plates (IPs). An aliquot containing 0.185 -1.85 Bq of $$^{137}$$Cs was dropped onto a substrate where various mineral particles were arranged. It was found that partially-vermiculitized biotite, which is termed "weathered biotite" (WB) in this study, from Fukushima sorbed $$^{137}$$Cs far more than the other clay minerals (fresh biotite, illite, smectite, kaolinite, halloysite, allophane, imogolite) on the same substrate. Cs-sorption to WB continued for about one day, whereas that to ferruginous smectite was completed within one hour. The sorbed $$^{137}$$Cs in WB was hardly leached with hydrochloric acid at pH 1, particularly in samples with a longer sorption time. The presence/absence of WB sorbing radiocesium is a key factor affecting the dynamics and fate of radiocesium in Fukushima.

論文

粘土鉱物へのセシウム吸着機構解明; 原子・分子レベル構造解析からセシウムの環境挙動を考える

矢板 毅

放射線と産業, (138), p.13 - 16, 2015/04

福島第一原子力発電所の事故に伴い、大量の放射性核種が放出された。このうちセシウムは、粘土に強く結合し、環境の放射線量を高める主な原因となっている。本解説記事は、粘土への吸着機構について、放射光、第一原理計算など幾つかの分析手法による組み合わせにより、これまでにない新しい知見を得ることに成功した例を紹介している。

論文

粘土鉱物に対するセシウム吸脱着機構の解明

矢板 毅

ペトロテック, 37(5), p.329 - 333, 2014/05

福島産イライトおよびバーミキュライトに対するセシウムの吸着特性について、放射光EXAFSおよびSTXM等により解明した。粘土層間に多く取り込む容量を持つバーミキュライトおよびほつれた風化末端,周回部に吸着サイトを持つイライトとはそのセシウムの局所構造において明らかな違いがあった。また、セシウム吸着させたバーミキュライトに対し、シュウ酸をもちいる剥離実験を行ったところ、120分程度で95%以上のセシウムを剥離させることができたものの、難剥離性の部分も存在することが分かった。また、STXMによる酸素の化学状態の違い、剥離過程での構造変化から、一つの鉱物とはいえ、環境試料においては幾つかのことなる鉱物が存在していることもわかった。特に難剥離性の部分は、風化黒雲母などである可能性が高く、これらの鉱物に対する処理法の開発が除染技術の高度化には極めて重要であることが明らかとなった。

論文

Behavior on Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$ under varied surface condition

Olivares, R.*; 小田 卓司*; 大矢 恭久*; 田中 知*; 土谷 邦彦

Fusion Engineering and Design, 75-79, p.765 - 768, 2005/11

 被引用回数:9 パーセンタイル:53.1(Nuclear Science & Technology)

チタン酸リチウム(Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$)は、核融合炉ブランケット用トリチウム増殖材の第1候補材として有望視されている。Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$からのトリチウム放出挙動を把握するため、表面における水素同位体の状態や水分の吸脱着特性を明らかにする必要がある。このため、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$表面での水分吸脱着特性,水素同位体の化学状態及び表面の酸化還元状態を調べた。その結果、前処理を施していない試料に対してArスパッタリングを行ったLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$表面は、LiとOが選択的にスパッタされ、Li組成比の減少,Ti$$^{4+}$$のTi$$^{3+}$$への還元が観察された。その後の加熱実験では、473K以上の温度からTiの酸化及びLi空孔の回復が起こり、673Kで完全になる。一方、加熱後の水蒸気曝露により、水は解離吸着した。以上より、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$表面のLi及びOの空孔は、H$$_{2}$$Oの吸着を起こすこと、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$表面はTiO$$_{2}$$に近い状態であることがわかった。

論文

グラフト重合不織布による水中の鉄・マンガンの吸着除去法の開発

高橋 学*; 田中 和也*; 玉田 正男; 青井 透*

環境工学研究論文集, Vol.41, p.229 - 235, 2004/11

放射線を用いるグラフト重合法により、グリシジルメタクリレートを不織布にグラフトさせ、化学処理により金属捕集機能を持つイミノ二酢酸型捕集材を合成した。40$$^{circ}$$Cで2時間グラフト重合させ、グラフト率は170%に増加した。合成したイミノジ酢酸基量が2.1mmol/g-捕集材の捕集材を用いて、鉄イオンとマンガンイオンの吸着性能を評価した。鉄イオンとマンガンイオンの各分配係数は共存イオンの増加によって減少した。鉄イオンとマンガンイオンは、捕集材を充填したカラムを用いて空間速度SV=1000h$$^{-1}$$で完全に除去できた。両イオンの吸着容量は、5回の繰り返し吸脱着試験で80%に減少することがわかった。

論文

Hydrogen isotope behavior on Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$

Ryan, O.*; 小田 卓司*; 大矢 恭久*; 田中 知*; 土谷 邦彦

JAERI-Conf 2004-012, p.136 - 139, 2004/07

チタン酸リチウム(Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$)は、核融合炉ブランケット用トリチウム増殖材の第1候補材として有望視されている。Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$からのトリチウム放出挙動を把握するため、表面における水素同位体の状態や水分の吸脱着特性を明らかにする必要がある。このため、光電子分光法(XPS, UPS)及び赤外分光法(FT-IR)を用いて、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$表面での水分吸脱着特性,水素同位体の化学状態及び表面の酸化還元状態を調べた。その結果、前処理を施していない試料に対してArスパッタリングを行ったLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$表面は、Li, O, Tiの順に選択的にスパッタされ、Li組成比の減少,Ti$$^{4+}$$のTi$$^{3+}$$への還元が観察された。その後の加熱実験では、400$$^{circ}$$C付近でTiの酸化,Li組成比の増加,-OHの消滅が見られ、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$の価電子構造はTiO$$_{2}$$に近い状態になった。加熱後の水蒸気曝露により、水は解離吸着したが、LiOH相は形成されなかった。

論文

Tritium behavoir study for detritiation of atmosphere in a room

小林 和容; 林 巧; 岩井 保則; 浅沼 徳子; 西 正孝

Fusion Science and Technology, 41(3), p.673 - 677, 2002/05

安全性が高く社会的に受容される核融合炉の建設には、トリチウムの安全な取り扱い技術(閉じ込め・除去)が必要である。万一のトリチウムの室内漏洩を想定し、その除去挙動を把握するために、大型(12m$$^{3}$$)の気密簡素化空間(ケーソン)からなるトリチウム安全性試験装置(CATS)を用い、トリチウムの室内漏洩・閉じ込め・除去模擬試験を実施してきた。その結果として、トリチウム水蒸気(HTO)が漏洩した場合には、汚染の残留が検出され、その程度がケーソン内の雰囲気湿度に顕著に依存することがわかった。トリチウムの除去換気中に水分を添加して雰囲気湿度を高めることにより汚染トリチウムの除去が促進されることを見いだした。さらに、HTO吸脱着を考慮した解析モデルにより、実験結果を再現することに成功した。

報告書

Sn(IV)のベントナイト・岩石への収着実験およびベントナイト中の拡散実験

小田 治恵; 池田 孝夫*; 柴田 雅博

JNC TN8400 99-073, 112 Pages, 1999/11

JNC-TN8400-99-073.pdf:2.79MB

ニアフィールドにおける核種移行評価において、ベントナイト中の核種の拡散挙動と、ベントナイト中および周辺岩盤中での収着挙動に関するメカニズムを理解し、処分環境条件での分配係数・拡散係数を適切に設定する必要がある。本報告書では、地層処分システムの安全評価上、重要核種のひとつであるSnについて、低酸素濃度条件下におけるベントナイト・岩石へのバッチ式収着実験、ベントナイト中の拡散実験(乾燥密度:0.4、1.0、1.6[g/cm3])を行った。また、スメクタイトへの収着実験およびスメクタイト・ベントナイトへ収着したSnの脱着試験を行い、ベントナイトへの収着形態について考察を行った。求められた分配係数は、ベントナイト103$$sim$$106[ml/g]、凝灰岩104$$sim$$105[ml/g]、花崗閃緑岩103$$sim$$105[ml/g]であった。これらの実験結果に基づき、ベントナイトへのSnの収着挙動は、スメクタイトと黄鉄鉱への収着反応が支配的なメカニズムであること、収着挙動へ与える支配的な影響因子はpHであること、また、ベントナイトへ収着したSnは、固相内部へ取り込まれるなどの非可逆的な化学形態をとることを推定した。ベントナイト中のみかけの拡散係数は乾燥密度0.4、1.0[g/cm3]でそれぞれ10-13、10-14[m2/sec]程度と求まった。1.6[g/cm3]ではより長期の実験が必要とされた。さらに、拡散プロファイルより、圧縮ベントナイト中での分配係数および間隙水中の溶解度を算出し、バッチ系での実測値との比較を行った。圧縮系での分配係数算出値はバッチ系での実測値よりも数桁低いことを確認した。一方、バッチ系での溶解度実測値と圧縮系で推定された溶解度とはほぼ一致した。本研究は、圧縮ベントナイト中でのSnの収着挙動がバッチ系とは異なる可能性を示すと同時に、圧縮ベントナイト中の収着・拡散メカニズム解明にはまだ多くの課題が残されていることを指摘する。

論文

Isotope exchange reaction in Li$$_{2}$$ZrO$$_{3}$$ packed bed

河村 繕範; 榎枝 幹男; 奥野 健二

Fusion Engineering and Design, 39-40, p.713 - 721, 1998/00

 被引用回数:8 パーセンタイル:57.22(Nuclear Science & Technology)

固体増殖ブランケット内で増殖されたトリチウムの放出挙動を把握するためには、各移動過程でのトリチウムの移動速度とインベントリーを求める必要がある。特に表面反応の影響が無視できないことが指摘されており、筆者らは、水分吸脱着挙動等の系統的調査を行ってきたが、今回は、水素添加スイップガスを用いた際に生じる同位体交換反応に着目し、リチウムジルコナート充填層を用いたH-D系交換反応実験を行った。交換反応は気相水素-表面吸着水間の交換反応が律速であることがわかり、データより反応速度定数及び平衡定数を得た。これにより増殖トリチウムを回収する際にスイープガスに添加すべき水素濃度の算出が可能である。また、物質移動抵抗を水分脱着と比較し、条件によっては、水素を添加しても効果がみられない場合があることを指摘した。

報告書

ニアフィールドにおける物質移動に関する調査研究(2)研究内容報告書

not registered

PNC TJ1533 95-001, 95 Pages, 1995/03

PNC-TJ1533-95-001.pdf:3.37MB

地層中における核種の移行挙動を把握するため、岩石中における核種の拡散挙動及び地下水の核種の挙動の把握のための実験研究を実施するとともに、TRU核種の溶液化学について、その現状を調査するとともに予備実験を行った。(1)地下水中における核種移行に関する研究花崗岩の構成鉱物である粉末黒雲母を用いてウランの吸着・脱離実験、および大結晶黒雲母を用いてウランの吸着場所の確認実験を行い、ウランの吸着挙動について考察を行った。吸着・脱離実験では、花崗岩試料中から採取した黒雲母をウラン溶液に接触させ、その溶液中のウラン濃度や試薬で洗浄して抽出したウランをフルオリメーターで測定した。またインド産の大結晶黒雲母とウラン-233の硝酸水溶液を接触させ、吸着場所を$$alpha$$スペクトロメータにより測定した。また、地下水の核種の移行挙動を把握するために、蒸気圧測定法により圧密ナトリウムモンモリロナイト中の熱力学的特性の測定ならびにX線回折法によりモンモリロナイトの底面間隔の測定をおこなった。これらの測定結果から層間、粒界および間隙に存在する水の存在率と溶液化学的特性を検討した。(2)TRU核種の溶液化学に関する研究処分後の地質環境中におけるTRUの核種の挙動を把握し、種々の地下水条件下における様々な化学種としての存在状態や、加水分解をすることにより生成される錯体やコロイド、さらに核種移行に与えるこれらの影響等複雑なTRU溶液化学について現象を解明するために、Np、Pu、Amの高感度分析定量法の調査と検討を行った。

報告書

深部地下環境下におけるSnの収着メカニズムに関する研究(2)(成果報告書)

not registered

PNC TJ1281 94-002, 206 Pages, 1994/02

PNC-TJ1281-94-002.pdf:6.16MB

放射性廃棄物の地層処分において、放射性核種が生物圏へ回帰し、人間の被ばくの原因となる主な経路は地下水である。その間、放射性接種は地層等に吸着され、また崩壊によりその放射能度を減じて行くとともに、一部は地層等と吸脱着を繰り返すことにより、地下水の速度に比べはるかに遅い速度で移動することになる。この吸着容量及び時間遅延による濃度減少効果が、放射性廃棄物の地層処分を行う安全上の大きな根拠になっている。放射性核種の吸脱着の性質は固相濃度と液相濃度との比、いわゆる分配係数として定量化されている。しかしながら、このパラメータは環境条件によって大きな変動幅をもち、理論的な説明については未だ検討不十分な状態にある。吸着現象については物理的・化学的に様々な過程の複合的な集積であり、各過程に対する理論を研究し、それらを有機的に結合することが必要である。吸着機構の解明へはその階段を一歩一歩着実に昇ることが賢明である。本研究は、その一ステップとなることを目的として、昨年度の同テーマに引き継ぎ、以下の作業を実施し、基礎的なデータを取得したものであり、今後その発展が期待できるものである。(1)Snの液中支配化学種の推定及び熱力学データの取得(2)Snの収着状態の推定

論文

Redistribution of neptunium(V) during the alteration of ferrihydrite

坂本 義昭; 大貫 敏彦; 妹尾 宗明

Radiochimica Acta, 66-67, p.285 - 289, 1994/00

高レベル廃棄物処分における多重バリアのうちキャニスター、オーバーパックは地下水の浸入により腐食するが、この腐食生成物への放射性核種の吸着はニアフィールドにおける核種の遅延効果の重要な要素の一つとなる。この腐食生成物は時間とともに脱水反応によりその形態が変化するが、この変化する条件下におけるTRU核種の吸着挙動は良く知られていない。本研究所では、水酸化鉄が針鉄鉱及び赤鉄鉱に変化する条件におけるNpの吸着挙動を調べた。また、Npの吸着形態を逐次抽出法によりしらべた。その結果、水酸化鉄に一旦吸着したNpは、水酸化鉄が変化するにつれ、イオン交換的に脱着される形態から、容易に脱着されない形態に変化することが明らかになった。

報告書

通気層土壌試験の低吸着領域における放射性核種の移行挙動,第2報; 流量の影響とその解析

武部 愼一; 向井 雅之; 古宮 友和; 神山 秀雄

JAERI-M 93-034, 15 Pages, 1993/02

JAERI-M-93-034.pdf:0.74MB

未攪乱状態の通気層土壌試料を用いて、$$^{60}$$Co,$$^{85}$$Sr及び$$^{137}$$Csで汚染した土壌から脱離した放射性核種の大型カラム試験において、前報に続いて低吸着領域における核種移行挙動について、地下水流下をトリチウムの破過開始直後までにとどめることにより調べ、土壌中の核種濃度分布及び流出液濃度分布の時間変化の結果を総合して解析を行った。その結果、この程度の流量では、$$^{85}$$Sr及び$$^{137}$$Csは深部への移行は認められず、$$^{60}$$Coについてのみ低吸着領域の移行が認められ、その濃度分布にはピークが見出された。この低吸着領域における$$^{60}$$Coの移行挙動について、吸着及び脱着反応速度定数を考慮した非定常の取扱において、最大吸着容量を導入したモデルを用いることにより、核種の流出液中濃度及び土壌中分布を統一的に説明することができた。解析結果から、染層層における$$^{60}$$Coの移行し易い化学形の初期割合は、0.1%程度と推定された。

論文

Sorption and desorption behavior of $$^{60}$$Co,$$^{85}$$Sr and $$^{137}$$Cs in a porous tuff; Mechanisms and kinetics

C.K.Park*; S.I.Woo*; 田中 忠夫; 神山 秀雄

Journal of Nuclear Science and Technology, 29(12), p.1184 - 1193, 1992/12

多孔質凝灰岩への収着特性を研究するために、$$^{60}$$Co,$$^{85}$$Srおよび$$^{137}$$Csの収着実験が行われた。収着速度と律速過程が調べられた。また、収着と分配比に及ぼす粒径の影響も調べられた。種々の抽出剤を用いての脱着実験が行われ、地下水条件における可逆収着およびイオン交換、Fe-Mn酸化物やオキシ水酸化物との結合、不可逆的固定化などの収着機構の識別が行われた。ストロンチウムは、凝灰岩表面に反応速度が速く可逆的であるイオン交換反応によって主として収着される。コバルトとセシウムの収着過程は単純ではない。コバルトの収着は、主としてFe-Mn酸化物への結合であり、不可逆的な固定化も起こる。コバルトの収着速度は、鉱物の格子への拡散によって支配される。セシウムの主な収着は不可逆的固定化であり、イオン交換も生じている。

報告書

低温度ウラン溶液からのウラン採取システムの技術開発 -高性能ウラン吸着剤利用システムに関する調査研究- (付録資料)

堀田 平*

PNC TJ6557 91-045, 121 Pages, 1990/12

PNC-TJ6557-91-045.pdf:2.63MB

海水中のウランを採取する方法は、一般に次の様に分類できる。1.共沈法2.吸着法3.浮選法4.溶媒抽出法5.生物濃縮法本海水ウラン回収プラントのウラン回収方法は、このうちの吸着法によるものである。この吸着法は、有機系もしくは無機系のウラン吸着剤に海水を適当な期間接触させてウラン成分を吸着させ、その後それに溶離剤をかけてウランを溶離させ、濃縮工程を経たうえでイエローケーキを精製するという方法であるが、海水中に溶存するウランは、総量としては多くても(約40億トン)濃度は薄く(約3ppb)、多量のウランを回収するには膨大な量の海水を吸着剤に接触させる必要がある。この海水の移動を機械的に行うとすれば、莫大なエネルギーを消費することになり、その結果として回収コストが上り、経済性の面で問題点が出てくる。これに対して、海水を吸着剤に接触させるエネルギー源として、海洋に存在する波および海流のエネルギーを利用すれば、回収コストの低減を図ることが可能である。本海水ウラン回収プラントは、この波浪および海流のエネルギーを利用することにより、経済的効率を高めたウラン回収プラントである。2.全体システムの構成海水ウラン回収のプロセスは、1.吸着剤による海水ウランの吸着2.溶離液による吸着剤からのウラン脱離3.沈殿・分離により最終製品のイエローケーキを抽出する精錬の3工程から成り、この工程に対応した回収システムの具体的な設備は、一般に下記から成っている。1.吸着剤を保持し海水と接触させてウランを吸着させる吸着設備2.ウランを吸着した吸着剤からウランを塩酸等により溶離する脱離プラント3.脱離液を処理して最終製品であるイエローケーキを抽出する精錬プラント4.以上の各工程間の吸着剤、脱離液、イエローケーキ等の搬送設備5.各工程に必要な薬剤、水、燃料等のユーティリティを運搬・補給する設備上記設備を備えた回収システムの全体構成としては、各設備の方式や設置場所等多数の方式が考えられるが、本回収プラントは、下記のような吸着・脱離浮体および精錬船の組み合わせとしている。1.吸着・脱離浮体一点係留装置付きの四角全方向通水型構造で、浮体内には脱離プラント、脱離液タンク、塩酸タンク等を装備し、脱離までを行う。2.精錬船1.の浮体より脱離液を受取り、船上に搭載したプラントにより精錬を行ってイエローケーキを生産し、陸揚

論文

Desorption of technetium from active carbon with alkaline thiocyanate solution

山岸 功; 久保田 益充

Journal of Nuclear Science and Technology, 27(8), p.743 - 749, 1990/08

高レベル廃液からテクネチウムを分離するための基礎研究として、活性炭に吸着されたテクネチウムの脱着挙動を研究した。0.5M硝酸溶液から吸着されたテクネチウムは、アルカリ性チオシアン酸塩溶液によって硝酸よりも効率的に脱着された。さらに、活性炭の再利用を考えてアルカリ性チオシアン酸塩溶液で処理した活性炭へのテクネチウムの吸着挙動についても研究した。テクネチウムの分配係数KdはKSCNの共存下でpH依存性が大きく、pH2以下で10$$^{5}$$ml/g以上であるが、pH4以上では10ml/g以下であった。吸光光度分析から、この現象はテクネチウムの化学形がpHによって変化することに起因することが分かった。テクネチウムは、pH2以下でチオシアン酸錯体である[T$$_{c}$$(NCS)$$_{6}$$]$$^{2-}$$及び[T$$_{c}$$(NCS)$$_{6}$$]$$^{3-}$$を形成して活性炭に吸着し、pH4以上では錯体が不安定になりチオシアン酸イオンによって脱着された

論文

Electron and ion beam induced adsorption and desorption processes of gases at alumina surface

永井 士郎

Proc.9th Symp.on ISIAT 85, p.551 - 552, 1985/00

アルミナ単結晶を超高真空下、CO,CO$$_{2}$$,O$$_{2}$$あるいはH$$_{2}$$Oの雰囲気で電子衝撃あるいはAr$$^{+}$$と電子の同時衝撃してオージェ電子スペクトルの経時変化を観測し、アルミナ表面の還元と気体の吸・脱着との関連を考察した。 アルミナ表面の還元は、電子衝撃、Ar$$^{+}$$衝撃、Ar$$^{+}$$と電子の同時衝撃いずれの場合にも進行した。Co、Co$$_{2}$$及びH$$_{2}$$Oの雰囲気ではアルミナ表面の還元は著しく妨害され、H$$_{2}$$Oの効果が最大であることが見出された。この妨害効果は、表面に生成した金属Alが気体の解離によって生成するO原子により酸化されることによると考えられる。一方、CO雰囲気ではアルミニウムカーバイドの生成が観測された。このカーバイド生成後にはアルミナ及びカーバイドの還元、及びこれらに対するCOの吸着は起らないことが分った。

報告書

第2回荷電粒子と固体の相互作用研究会報告書

原子分子データ研究委員会

JAERI-M 83-235, 171 Pages, 1984/02

JAERI-M-83-235.pdf:5.1MB

原子分子データ委員会の粒子-固体相互作用ワーキンググループ全体会議の第2回報告書である。内容は大別して、I.総合報告(3編)、II.保持放出、脱着、スパッタリングを含む水素リサイクリング(6編)及び、壁材料とイオン及び中性子照射による損傷機構(7編)から構成されている。又、補遺として82年度委託調査報告書「鉄、鋼及び鉄含有中の水素同位体の拡散」を追加して編集した。

報告書

塩素化揮発法による照射済み二酸化ウラン燃料の処理

平野 見明

JAERI-M 5878, 124 Pages, 1974/10

JAERI-M-5878.pdf:3.98MB

論文は,塩素化剤として四塩化炭素蒸気を使用した塩素化揮発法による照射済みUO$$_{2}$$燃料からFPの分離についての研究成果をまとめたものである。研究内容は4段階から構成されている。第1段階は未照射合成試料を使用した塩素化-分別凝結実験であって、予備実験である。第2段階は照射済み試料を使用した塩素化-分別凝結実験、ならびに天然CeO$$_{2}$$粉末添加による放射性セリウムの分離、NaClベッドによる塩化ウラン蒸気の完全捕集、塩素化-分別凝結の繰り返しによる除染係数の改善等の実験である。第3段階は本論文の主体をなすものであって、BaCl$$_{2}$$ベッド上における塩化物蒸気の収着-脱着処理によるFPの分離実験である。この処理では、セシウム以外の$$gamma$$放射体がウランからほぼ完全に分離され、回収直後のウランの$$gamma$$放射能は天然ウランの$$gamma$$放射能以下にまで減少した。第4段階はこのセシウムのHClガスを使用した分離実験である。

口頭

土壌粘土に対する放射性セシウムの収脱着挙動; 土壌有機物の影響

寺島 元基; 舘 幸男; 藤原 健壮; 飯島 和毅; 下田 紗音子*; 赤木 洋介*; 加藤 博康*

no journal, , 

土壌に対する放射性セシウムの収脱着挙動を定量評価するための手法開発を目的に、福島県の森林から採取した土壌を例に、放射性セシウムの粘土分画への収脱着に対する土壌有機物の影響を調査した。土壌有機物は、放射性セシウム捕捉ポテンシャル(RIP)に影響するものの、その影響は汚染レベルに相当する低濃度の放射性セシウムの分配係数や脱離率に影響しないことを明らかにした。

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